まずは一歩踏み出そう!
私の留学体験記 (ヘルプ大学ファウンデーションコース|きういさん)

今回の留学体験記は、クアラルンプールの地元民からとても信頼の厚いヘルプ大学の1年間のファウンデーションコースをちょうど修了したばかりの「きうい」さんです。
きういさんは、オーストラリアかニュージーランドで動物に関わる分野を学びたいという夢がありましたが、オセアニアの大学は学費が高額で円安も長期化しそうなことから、その夢はいったん断念しました。
そこで、光が当たったのがマレーシア。マレーシアの大学は、入学時点ではそれほど高い英語力を要求されないこと、そして学費がリーズナブルであることが大きな魅力です。
実は、ヘルプ大学のファウンデーションコースを基準以上の評定点(GPA)で修了すると、オーストラリアの名門大学にも出願することができるのです。
まずはマレーシアに進学し、ゆくゆくはオーストラリアの大学への編入を視野に入れているきういさんの留学体験記をどうぞご覧ください。
(Go for it ブログ編集部)

執筆者の基本情報
ペンネーム | きうい |
---|---|
性別 | 女子 |
出身高校の所在県 (または地方) | 近畿地方 |
公立/私立 | 公立 |
高校の最終成績(GPA) | 3.5 / 5.0 |
出願時のIELTSスコア | 5.5 |
進学した大学 | ヘルプ大学 |
在籍する学年 | ファウンデーションコースを修了(1年制) |
学部・専攻 | ファウンデーションコース(サイエンス) Foundation in Science |
ファウンデーションコース経由か? | はい |
英語強化コース経由か? | いいえ |

高校時代に頑張ったこと、打ち込んだこと
高校時代はソフトテニス部に入り、中学から続けていたソフトテニスに打ち込んでいました。
コロナ禍を言い訳にするべきではないですが、さまざまな行事やイベントが中止・制限がかけられる中で、比較的に伸び伸びと活動することができたのが部活動だったと思います。
留学に向けて高校時代に頑張ったことは、特に情報収集です。
私の周りには留学を考えている人や留学についての情報を持っている人がおらず、全ての情報を自分で集めました。
インターネットに載っている情報は、古くなったものや信憑性に欠けるものも少なくなかったので、SNSを使って当事者に質問し体験談を教えてもらうことや、大学に直接メールを送ることで新鮮な情報を収集できるように努力していました。
また、留学を志す高校生が集まるサマーキャンプに参加して、留学を目指している同世代の仲間を見つけることができました。
やりたいと思ったことをすぐに行動に移す力を養うことのできた高校時代でした。
いつから、なぜマレーシアを考え始めたか?
元々、「英語と動物」に興味があり、大学ではそれらについて学びたいと思っていました。
しかし、高校に入って進路について調べていると、「英語と動物」という組み合わせで学ぶことができる大学はなかなか見つかりませんでした。
その後、高校で配られた進路についてのパンフレットを読み漁っていた時に海外大学進学用の専門学校を見つけ、英語と動物について学ぶのではなく、“英語で動物について学べる海外大学に行けばいいのでは?”と考えだし、海外大学進学を志すようになりました。
正直に言うと、マレーシアは一番行きたかった国ではなく、元々は野生動物が多いオーストラリアやニュージーランドの大学を志望していました。ただ、オーストラリアはインフレによって学費が年々高騰する上に円安が重なり、費用が高すぎたため断念しました。
そんな中、サマーキャンプで知り合った友人がマレーシアのことを教えてくれたので、マレーシア留学について調べ、最終的に留学先をマレーシアに決定しました。
マレーシアは、学費の安さだけでなく、多民族国家で文化が多様であることと、欧米圏に比べて治安が良いことが大きな決め手になりました。
IELTSスコアを上げる苦労と具体的な勉強法は?
英語が元々話せた訳でもなく、むしろ中学時代から5教科の中で一番苦手な教科のが英語だったので、IELTSの勉強は本当に大変でした。加えて、IELTSは問題のレベルも高く、費用も高校生にはかなりの痛手だったため、なかなか試験を受けに行くことができずにいました。
結局、試験を初めて受けたのは高校3年生の3月でスコアもオーバーオールで「5.5」、スピーキングに至っては「4.5」とかなりの低スコアでした。
スコアが低いので参考になるかわかりませんが、勉強法で言うと、まず単語力を上げました。あとは高校の担任が英語の先生だったので、ライティングは週に2、3回はエッセイの添削をしてもらい、スピーキングは、質問を調べて本番形式で練習してもらっていました。
ライティングは、自分の型を掴めたので本番では「6.0」と比較的いい点を取ることができましたが、スピーキングに至っては、私が極度に緊張してしまう人間だったことと、イギリス英語を話す人と会話するのが初めてだったので、頭が真っ白になってしまい、思うような点数が取れませんでした。
幸い、各バンドスコアの指定がなくオーバーオール「5.5」だけで出願できる大学がヘルプ大学のファウンデーションコースだったので、初めて受けたIELTSのスコアを使って出願しました。
なぜその大学と専攻を選んだのか?

元々は留学したかったオーストラリアと同じ教育カリキュラムで開講されているサンウェイ大学のPre-University Programmeの1つであるAUSMAT(西オーストラリア州高校卒業資格取得コース)を目指しました。
しかし、上記の通り英語が苦手だった私はIELTSのスピーキングだけ合格基準のスコアを取ることができず、サンウェイ大学には合格できませんでした。
そこで自分のスコアで入学できる大学を探して見つけたのが、HELP大学でした。
なので、選んだというより自分のスコアでも入学できる大学を探した感じです。
まずはファンデーションコースに進み英語力と上げること、英語での授業を受け慣れることを目標にしていたので、その後の専攻や大学については当時あまり考えていませんでした。
入学前と入学後の印象のギャップはあったか?
マレーシア留学するまで一度も海外にも行ったことがなかったので、まず治安や差別についてかなり心配していました。また、食文化や宗教感が全く違う国だと思っていたので、馴染めるか、友達ができるのか、初めて行く海外で不安なことがいっぱいでした。
しかし、実際にマレーシアで留学を始めてまず治安が良いことにとても驚きました。
私の大学はクアラルンプールにあったので、マレーシアの中でも一番発展している都市です。治安もかなり良くて、街中で薬物などを使用している人はまず見かけないですし、電車内にも監視カメラなどが設置されていて安心して過ごせるなと思いました。
「差別」や「馴染めるか」といった不安もすぐに払拭できるような素敵な友達に出会うことができ、日本のアニメや食文化などに興味を持ってくれている人がたくさんいて嬉しかったです。出会った人がみんな優しいので、一瞬でマレーシアのことを好きになりました。
ただ、もっと海外感を味わえるのかなと思っていましたが、ショッピングモールにはユニクロや無印良品、ドンキホーテ、イオンなど日本の企業もたくさん展開されているので、全く違う土地で「自分を成長させるぞ!」と意気込んでいた分、思っていたよりも刺激は少なかったです。
また、多民族国家だから、マレー系、中華系、インド系関係なく仲がいいのかなと思っていましたが、中華系の子は中華系の子達と友達になって中国語で話していたりしたので、英語をたくさん使えると思っていた私にとっては少しがっかりしました。
セメスター留学や海外大編入を考えているか?
私はセメスター留学より海外大学編入に近い形かなと思いますが、ファンデーションコースで勉強している時から他の大学に行くことを視野に入れていました。
実はヘルプ大学はセメスター留学に力を入れており、よく留学説明会を開いてオーストラリアやイギリスの大学のスタッフに個人で質問できるブースが作られます。
そこで質問したところ、あくまでヘルプ大学の学部の準備であるファンデーションコースのスコアであっても、オーストラリアのシドニー大学への出願にも使えるとのことでした。
例外はあるかと思いますが、オーストラリアに留学したいけれどオーストラリアのファンデーションコースの学費が高いと思う人は、一度マレーシアを経由して入学することも検討してみるといいのではないかなと思います。
ちなみにイギリスの大学はファンデーションコースのスコアでは無理なようでA-Levelのスコアが必要だそうです。
(ヘルプ大学を含め、マレーシアのいくつかの大学にはA-Levelのコースもあります)

大学留学がスタートしてから自分は成長したか?

成長できたと胸を張って言えます!
特に、自分でなんとかする力が身につきました。
日本にいた頃は、問題が起こっても家族や友達が助けてくれたり、そもそもそんなに大きな問題が起こることもありませんでした。
正直、マレーシアではトラブルがよく起こるので自分の力でなんとかするしかありません。
留学中にあった一番大きなトラブルは、住む家がなくなりかけ、大学側に助けを求めても担当者がバカンス中で連絡が帰って来なかったことです。なんとか自分で住む家を見つけて契約できた時は一番の成長を感じました。
反対に、環境は人を変えると言いますが、留学して人前で話すことや元々苦手だったことが突然できるようになったというようなことはありません。留学に行く前に想像していたような劇的な変化はありませんでした。
そこから、環境だけではなく、自分自身が少しずつ変わらないといけないと気づくことができました。
こう考えられるようになったのも、留学して環境を変えたおかげなので成長したと言えると思います。
大学生活が終わるまでに、どういう自分になりたいか?
留学していても、大学に在学していると、環境は毎日同じですぐに慣れてしまいます。その中で、卒業までに自分を変えて、もっと自信をつけたいです。
そして、私は具体的な夢を持っているので、大学で勉強する中でその夢を叶えるための切り札を増やして、大学生活が終わる頃に少しでも夢に近づけていればいいと思います。
将来は、どこの国でどういう仕事をしたい?
元々の目標としてはオーストラリアで野生動物の研究がしたいと考えていましたが、マレーシアに来て、マレーシアがとても好きになりました。
そして、それ以上に日本のことが前よりも好きになりました。
なので、今は特に国にこだわらず、動物の研究をしながら、いろいろな国に足を運んでみたいと考えています!
実際にマレーシアで生活した率直な感想
率直に言って…、最高でした!
治安も良くて、食べ物も美味しいですし、人もとっても優しいです。
それに加えて、熱帯ということもあり、雨季・乾季はあるものの常夏で暖かいのが良かったです。南国由来ののんびりとした感じは個人的にとても過ごしやすかったです。
また、海外の電車は時間通りに来ないことも多いらしいですが、マレーシアは、電車の本数も多く、時間通りに来るので不便に感じたことはありません。
不満点を挙げるとすれば、トイレですね。世界一綺麗とも言われている日本のトイレに慣れていると、カルチャーショックを受けます。トイレの横にホースがあり、紙で拭いて流すのではなく、ホースで洗います。トイレットペーパーがあればいいのですが、たまにホースだけのトイレがあるので気を付ける必要がありました。
マレーシア大学留学は後輩諸君にお勧めできるか?

もし、アメリカやイギリスに行きたかった人がコストを理由にマレーシアに留学しようとしているのであれば、私はおすすめしません。
まず、マレーシアはアジアの国ですし、公用語はマレー語です。英語のネイティブスピーカーはいますが、多くの人が英語を第2、第3の言語として話しています。
そのため、英語が思ったように伸びなかったり、正しい発音を学べないことが多いと思います。
特に欧米諸国はアジアとはまた違った雰囲気を持っているので、憧れの国がある場合は、マレーシアに来てもなかなか満足できないと思います。
ただ、先ほども書いた通り、マレーシアはとても暮らしやすく、治安もいいです。さらに、日本のお店がたくさんあるので、生活面を重視している人にはぴったりな国だと思います。
以上